結論・概要

AEO対策を始めても、「効果があったのか?」を数字で示せなければ、経営の理解も予算も得られません。ChatGPTやPerplexityからサイトに訪れたユーザーは、GA4(Google Analytics 4)の初期設定では**「Referral(参照元)」「Direct(直接)」**に埋もれてしまい、AI経由の流入として見えません。

本記事では、GA4のカスタムチャネルグループ機能を使い、AI検索からの流入を「AI Search」チャネルとして分離・可視化する手順を、GA4初心者にもわかるよう解説します。

この記事でわかること

  • なぜGA4初期設定ではAI流入が見えないのか
  • カスタムチャネルグループの仕組み
  • 「AI Search」チャネルの作成手順(画面操作つき)
  • 週次レポートの見方

3行サマリー

  1. ChatGPT・Perplexityからの流入は初期設定では「Referral」に分類される
  2. カスタムチャネルグループで「AI Search」チャネルを新設する
  3. 週次でAI Searchのセッション数・CVRをOrganic Searchと比較する

用語の整理

用語意味
GA4Google Analytics 4。Webサイトのアクセス解析ツール
チャネルユーザーがサイトに来た経路(Organic Search、Referral等)
Referral他サイトからのリンク経由の流入
CVRConversion Rate。コンバージョン率(問い合わせ・資料DL等)
source(参照元)トラフィックの送信元ドメイン(chatgpt.com等)

01背景・課題 — なぜ計測が必要か

現場のペイン

「AEO対策が重要なのは理解したが、効果測定のやり方がわからない」——多くの企業で、これがAEO予算獲得のボトルネックになっています。

Forresterの調査では、BtoBバイヤーの94%がAIを購買に利用する一方、マーケター側の計測体制は追いついていません(出典: Forrester Report)。

経営層に**「AI検索経由でどれだけ質の高いリードが発生しているか」**を数値で証明できなければ、旧来のSEO(検索順位)偏重の体制から脱却できません。

GA4初期設定の問題

AIエンジンGA4での初期分類問題
ChatGPTReferral(chatgpt.com)AI経由とわからない
PerplexityReferral(perplexity.ai)同上
直接URL入力DirectAI経由の可能性を見逃す

02カスタムチャネルグループの仕組み

デフォルト vs カスタム

GA4のデフォルトチャネルグループはGoogle定義の固定ルールで、編集できません。

カスタムチャネルグループでは、source(参照元)等の条件に基づき、最大25チャネルを自由定義できます(無料版GA4では最大2グループ)。

重要なルール

チャネルは上から順に評価され、最初にマッチしたチャネルに分類されます。

「AI Search」チャネルは、Organic SearchやReferralより上(先)に配置してください。

03識別対象 — AIエンジン別リファラ一覧

AIエンジン識別する参照元(source)
ChatGPTchatgpt.comchat.openai.com
ChatGPT(モバイルアプリ)android-app://com.openai.chatgpt
Perplexityperplexity.ai
Claudeclaude.ai
Geminigemini.google.com
Copilotcopilot.microsoft.com
You.comyou.com
Phindphind.com

注意: Google AI Overviewsからの流入は通常のOrganic Searchに統合されます。Search Consoleのクエリ変化から間接的に推測します(Google Search Central)。

04設定手順 — 画面操作つき

STEP 1:管理画面を開く

  1. GA4にログイン
  2. 左下の**歯車アイコン(管理)**をクリック

STEP 2:チャネルグループを作成

  1. データの表示(Data display)チャネルグループ(Channel groups)
  2. 新しいチャネルグループを作成(デフォルトグループをコピー推奨)
  3. グループ名:「AEO Channel Group」等

STEP 3:「AI Search」チャネルを追加

  1. **チャネル名「AI Search」**を追加
  2. 条件をOR条件で設定(Session source が次に一致):
chatgpt.com
chat.openai.com
perplexity.ai
claude.ai
gemini.google.com
copilot.microsoft.com
you.com
phind.com
  1. AI Searchチャネルをリストの上部(Organic Searchより上)に移動
  2. 保存

STEP 4:レポートで確認

  1. レポート集客トラフィック獲得
  2. ディメンションに「セッションのカスタムチャネルグループ」を選択
  3. 「AI Search」チャネルのセッション数を確認

05正規表現パターン(上級者向け)

sourceフィールドに**正規表現(matches regex)**を使うと、サブドメインや将来の変化にも対応できます。

主要AIエンジン統合パターン:

^(chatgpt|chat\.openai|perplexity|claude|gemini\.google|copilot\.microsoft|you|phind)\.(com|ai)$

条件タイプで「次に一致(matches regex)」を選択してください。

06週次レポートの見方

設定後、週次で以下をOrganic Searchと並べて確認します。

指標見方
セッション数AI Searchの流入が増えているか
CVRAI経由の方がCVRが高い場合、質の高いリード
ランディングページどのページがAI経由で流入しているか
コンバージョン数AI Search経由のCV(問い合わせ・資料DL等)

Exploration(探索)レポートで「AI Search × ランディングページ」「AI Search × コンバージョン」の深掘り分析も可能です。

07取るべきアクション — 今すぐやる3ステップ

  1. チャネル作成(30分) — 上記手順で「AI Search」カスタムチャネルを作成する。
  2. ベースライン取得(1週間) — 過去28日分のAI Searchセッション数・CVRを記録する。
  3. 週次レポート化(15分/週) — AI Search vs Organic Searchのセッション数・CVR・CV数を並べてレポートする。

Perplexity・ChatGPTでの自社言及数(手動またはSemrush AI Visibility)とGA4数値を突合すると、AEO施策の効果がより明確になります。


参考文献

本記事はAEO総研技術チームが公開情報をもとに執筆しました。